書籍・雑誌

「さようなら」とは

 須賀敦子さんの本を読んでいるのだけど、「さようなら」は「そうならね

ばならぬのなら」という意味だと知りました。リンドバーグ夫妻が千島列島の

海辺の葦の中から救出された後、東京に来ていよいよ横浜から船で出航

するとき、別れに際して大勢の人々が「さようなら」と口にする言葉は「そう

ならねばならぬのなら」との意味だと知り、深い感動につつまれたと夫人の

アンが書いているとのこと。なんとやさしいあきらめの言葉でしょうか。いつも

何も思わずに口にしているこの言葉の深い意味を知り、言葉使いの大切さ

を思わずにはいれません。それにしても、アン・リンドバーグの書いたものを

今後読む機会などあったでしょうか。乱読を極める私ですが、多分ないと思

います。大好きな須賀さんの本を丹念に読むことで、(本当は誰もが知ってい

ることかも)いろいろなことに出会えたのでしょう。歳を重ねても本を読むという

ことは続けていきたいと思います。